Accu-ROM™ 技術 on Ansys® TwinBuilder™ のインストール方法と使い方
1．Accu-ROM™ のご使用にあたって
- インストーラーはAnsys社のCustomer Portalサイトの"Current Release"よりダウンロードできます。
https://support.ansys.com/portal/site/AnsysCustomerPortal - "Downloads > Current Release"を選択
- "Add-On Packages > Accu-ROM Electric Power Steering System"を選択
※本機能はTwin Builder™上で動作するため、Twin Builder™の動作する環境が必要になります。
2．Accu-ROM™ の起動方法
- Ansys Electronics Desktopを起動し、Simplorerをクリックします。
- Twin Builderメニューから
Toolkit > Accu-ROM_Electric Power Steering System
を選択します。
3．Accu-ROM™ の設定方法
- 設定画面が開いたら、以下Stepの順に設定していきます。Step⑥、⑦、⑧の設定は必須です。他のStepは必要に応じて設定します。
Step①. ステアリングの操舵シナリオを選択します。現在はシナリオAのみがプリセットされております。
Step②. “Edit”ボタンを押すとWAVE VIEWERが起動します。必要に応じて操舵シナリオの波形を編集します。
Step③. モーター制御方式を選択します。現在、2種類の制御方式がプリセットされております。
- 三角波比較PWM方式：3相PWMの一般的な変調方式。
三角波の搬送波とUVW相波形を比較してPWM信号を生成する方式です。 - 空間ベクトル変調方式：空間電圧ベクトルを基にPWMを生成する方式。
三角波比較PWM方式と比べ、直流電圧利用率を向上させることができます。
Step④. モーターの各種パラメーターを設定します。
J：慣性モーメント ψ：鎖交磁束
Ld：d軸インダクタンス p：極数
Lq：q軸インダクタンス Rs：巻線抵抗
Step⑤. プリント基板とヒートシンクの熱抵抗・熱容量を設定します。多段のRC回路を構成したい場合は、複数個の抵抗値・容量値をスペースで区切って入力します。
Step⑥. シミュレーション時間を設定します。
Step⑦. 3相インバーター回路に使用するパワー半導体(MOSFET)を選択します。ダブルクリックすると、製品ページへ飛ぶことができます。
Step⑧. Run :シミュレーションを開始します。
Setup Only : 設定条件を保存します。シミュレーションは実行されません。
Option：詳細設定画面が開きます。通常この設定は必要ありません。詳細は以下をご覧ください。
<詳細設定画面の説明>
Accu-ROM™ は以下4Stepでシミュレーションが実行されます。ここでは各Stepの詳細設定を行うことができます。
1．Check Simulation :
初期の動作確認のためのシミュレーションです。
2．Power Loss Control:
MOSFETを縮退するためのシミュレーションです。
3．PreSim Control:
メカプラントモデルを縮退するためのシミュレーションです。End Timeは主設定画面のOperating Timeが適用されます。
4．MainSim Control:
縮退されたMOSFETとメカプラントモデルを使用した本シミュレーションです。End Timeは主設定画面のOperating Timeが適用されます。
4．Accu-ROM™ の解析画面(縮退前)
- 縮退前の画面は以下の通りです。
- 縮退前のEPS(電動ステアリング)メカプラントモデルは以下で構成されております。
5．Accu-ROM™ の解析画面(縮退後)
- 縮退後の画面は以下の通りです。MOSFETおよびメカプラントモデルが縮退され、縮退モデルに自動で切り替わっております。
6．Accu-ROM™ の解析結果
- 現在、以下の解析結果がプリセットで表示されます。
関連情報
* Ansys®、及びその他すべてのANSYS, Inc.の製品名は、ANSYS, Inc.またはその子会社の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
* Accu-ROM™ は、東芝デバイス＆ストレージ株式会社の商標です。
* その他の社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。