LDO 電気的特性について(データシートの見方)

電気的特性の表

以下はTCR2EF/EEシリーズをベースにしています

電気的特性の用語解説

  1. 出力電圧(VOUT):
    電源ICのもっとも重要な特性でキーとなる項目。既定の条件における出力電圧の出力精度をあらわしたもの。
    出力電圧範囲によって精度の規格が変わっている事がわかります。
    1.8 V以上の製品の場合は、±1.0%の範囲内で、1.8 V以下の製品の場合は、出力電圧の絶対値に関わらず±18 mVの範囲内で保証しています。
  2. 入力電圧(VIN):
    入力電圧は、電源ICに入力しても構わない電圧範囲です。最小値が規格化されている場合、特に指定が無ければ標準測定条件の出力電流 (IOUT) を流すことのできる電圧として規格化されています。
  3. 入力安定度 (Reg・line):
    出力電流、接合部温度 (Tj = 25°C) を一定としたとき、入力電圧を変化させた場合の出力電圧の変化量をあらわしたもの。
    なお、この特性には過渡的な入力電圧変動に対しての変化量は含んでいません。
  4. 負荷安定度 (Reg・load):
    入力電圧、接合部温度 (Tj = 25°C) を一定としたとき、出力電流を変化させた場合の出力電圧の変化量をあらわしたもの。
    なお、この特性には過渡的な出力電流変動に対しての変化量は含んでいません。
  5. バイアス電流(IB):
    電源ICが動作する際の消費電流をあらわしたもの。
  6. スタンバイ電流 (IB(OFF)) :
    電源ICがOFFの時の消費電流をあらわしたもの。
  7. 最小入出力間電圧差 (VIN-VOUT)
    電源ICが規定の出力電圧を生成するために必要な最低動作入力電圧と出力電圧の電圧差をあらわしたもの。
    ドロップアウト電圧と呼ぶ場合もあります。
  8. 出力電圧温度係数(Tcvo):
    既定の条件における出力電圧の変化量をあらわしたもの。「100 ppm (標準) /°C」は温度が1°C上昇すると出力電圧は0.1 mV上昇するという意味。但し、全ての製品が必ずしも一致する値ではなく、あくまで参考値 (目安) とお考えください。
  9. 出力雑音電圧 (VNO):
    ICが動作した際に出力から発生する雑音 (ノイズ) を実効値電圧としてあらわしたもの。
  10. リップル圧縮度 (R.R.) :
    ICの入力電圧に含まれる交流成分 (リップル) がICを介し、出力電圧で減衰する比率をあらわしたもの。
    R.R. (dB) = 20 log (ΔVIN/ΔVOUT)
  11. 負荷過渡応答特性 (ΔVOUT) :
    負荷安定度は、ICの入力電圧が、ICの動作安定にじゅうぶんな状態で負荷電流を変化させたときの出力電圧の変動を表すものです。
  12. コントロール電圧 (ON) (VCT (ON) ):
    ICをONさせるための電圧をあらわしたもの
  13. コントロール電圧 (OFF) (VCT (OFF) ) :
    ICをOFFさせるための電圧をあらわしたもの

以下の資料にも関連する説明がありますので、ご参照ください。

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