IGBT:縦方向デザインの進化

IGBTは、図3-15(a)に示すように縦方向のデザインが変遷してきています。当初、PT構造からスタートし、現在は薄ウェハ化に伴い薄PT(一般的にField Stopと呼称)構造が主流になりつつあります。
(ゲート構造はMOSFETと同じ構成になります)

IGBTの縦方向デザインの変遷
図3-15(a) IGBTの縦方向デザインの変遷

PT型のVCE(sat)特性は、高温と常温で交わる電流値があります。(これをQ点と言います)
NPT型は(MOSFETと同様)高温のVCE(sat)が常に大きく並列運転してもコレクター電流のバランスが取り易くなっています。

PTとNPTの順方向特性の相違
図3-15(b) PTとNPTの順方向特性の相違

注:VCE(sat)--順方向特性、飽和状態でコレクター電流を流した時の電圧降下

第3章 トランジスター

トランジスターの種類
バイポーラートランジスター
抵抗内蔵型トランジスター
JFET
MOSFET
BJTとMOSFETの動作
MOSFETの構造と動作
MOSFET:RDS(ON)の決定要因
MOSFET:低RDS(ON)
Super Junction MOSFET
MOSFETの構造別特長
MOSFET:ドレイン電流と許容損失
MOSFET:アバランシェ耐量
MOSFET:容量特性
MOSFET:安全動作領域(SOA)
IGBT
IGBTの動作
RC-IGBT/IEGTとは
IGBTの応用機器
IGBTとMOSFETの比較
各トランジスターの比較まとめ
MOSFET:最大定格
MOSFET:電気的特性
MOSFET:容量・スイッチング特性
MOSFET:ボディーダイオード

関連情報